こんにちは、朝比奈です。
本日は、「未来の年表2」を紹介します。
この本には、少子高齢社会、人口減少社会が進む中で個人や企業がすべきことが書かれています。
参考になると思いますので紹介しますね。
では、はじめていきます。
アマゾンの内容紹介から一部引用
「前著『未来の年表』が年代順というタテ軸を用いて俯瞰したのに対し、本書は起きる出来事を「ヨコ軸」、すなわち面としての広がりをもって眺める。少子高齢化や人口減少で起きることを、家庭、職場、地域社会といったトピックスに分けてカタログ化すれば、さまざまなシーンを「あなた自身の問題」として具体的に置き換えることができる。そしてそれは、10年後、20年後の日本でうまく立ち回っていくための指針となる。」
中小企業の後継者不足が、大企業を揺るがす
「中小企業経営者の平均引退年齢とされる70歳を超える経営者が2025年に約93万人になると仮定すると、経産省の資料によれば、個人事業者約152万人を加えると約245万に及ぶ。そのうち約半数の127万社では後継者が決まっていないという。まさに「大廃業時代」が迫っている。」P105
本のなかでも書かれていますが、問題なのは廃業や解散によって、特許技術や優良技術が途絶えてしまう可能性があるってことなんですよね。
仮に、途絶えなかったとしても技術が海外流出してしまえば、国際競争力が落ち込んでしまいます。
だから、後継者不足の問題はどうにかしないといけないのですが、後継者問題を解決するのは難しいだろうなと思います。
というのも、会社をやるとしても今ならほぼノーリスクで1人で出来ますからね。
それをわざわざ、会社を継いで人を雇ってやるメリットはないんじゃないかなと思います。
しかも、今後は今以上に地方の人口の流出が加速するでしょうから維持していくのだって大変なはずです。
そう考えると、なかなか難しい問題だなと思ってしまいますね。
オフィスが高年齢化し、若手の労働意欲が下がる
「中堅社員としての仕事を50代、60代が引き受けてくれればよいのだが、現実的にはそううまくはいかない。人は年相応の仕事をしていかなければ、モチベーションを維持できないものである。」P117
すでに優秀な学生は日本企業を選ばなくなってきていると思いますが、今後は優秀な若者を中心に日本から出て行く流れができるでしょうね。
だって、日本の企業だと正当に評価してもらえない可能性が高いですからね。
だから、優秀な人材を確保するのは本当に難しくなっていくだろうと思います。
今後は、一部の企業以外は社員の年齢構成の偏りが極端になるはずです。そうなれば、若手のモチベーション維持は難しくなるでしょう。
これは実際にやってみるとわかりますが、下が入ってこなくなると社員はモチベーションが著しく下がります。だから、定着させるのが難しくなります。
経営者にとっては頭の痛い問題になるでしょうね。
①働けるうちは働く
「社会全体でとらえてみても、「働けるうちは働く」という選択肢は重要である。高齢者の就労が進まない限り、社会の支え手不足が大きく改善に向かうことはなく、それは結果として自分自身に降りかかってくる問題だからだ。」P196
定年まで一生懸命働いて、老後は悠々自適に暮らす。この生き方を目指すのは難しくなるでしょうね。
だって、国が一日でも長く働かせようとしていますからね。
もちろん、悠々自適に暮らすことも無理ではないですが、現実的ではないと思います。
じゃあ、何が現実かというと、75歳は働けるようにしておくことです。
今の感覚だと「そんなに働けるかよ!」ってなると思いますが、10年20年経てば、間違いなく当たり前の時代になります。
なので、いまから準備をしておくことが大事だと思いますね。
②1人で2つ以上の仕事をこなす
「副業・兼業を認めれば、転職のきっかけになると考える企業経営者も少なくないようだが、自社内の研修をもって社員を育成していける企業は減った。むしろ、1つの会社に閉じ込めようとすれば、意欲ある人ほど離職を選択する方向に動くだろう。」P199
副業や兼業を認めてしまうと、優秀な人材が転職してしまう可能性があるので企業が嫌がる気持ちもわからないわけではありません。
ただ、そうは言ってもこの時代に囲いこもうとしても優秀な人材は逃げるだけです。
それに終身雇用を維持するのが難しいのに囲い込もうとするなんて、最後までちゃんと面倒見れるんですかね。
最後まで面倒が見れるならまだいいですが、この時代に最後まで面倒見れると言い切れる企業なんてあるのかな?と思っちゃいますね。
まあ、どちらにせよ、優秀な人材と仕事をしようと思うのならこれからは副業や兼業を認めるしかありません。
企業としては選ばれ続ける企業を作っていくしかないと思いますね。
⑦テレワークを拡大する
「テレワークによって、大都市郊外のサテライトオフィスや地方に住む人が増えれば地方創生にもつながる。働き手世代が自宅や地域にいる時間が長くなれば、家庭内や地域内のちょっとした課題に対応しやすくなる。」P223
テレワークやリモートワークを始めようとしている増えてきている印象ですが、全体で見れば少ないですよね。
中にはリモートワークできない仕事もあるのでその場合は仕方ないですが、本気でしようと思えば、もっといろんなところでリモートワーク化はできると思うんですよね。
導入することに躊躇している企業が多いですが、意外とやってみるとできたりするものです。
朝の通勤から解放することで今まで以上の効果が出たなんてこともあると思うのでどんどん広まってほしいなと思います。
感想
これから日本が超少子高齢化社会を迎えることは誰でも知っています。誰でも知っていますが、何が起きるかは知りません。
でも、間違いなく僕らの生活に影響が出ます。それも想像している以上の影響が出るはずです。
今後の日本を冷静に考えるとどうしても悲観的になってしまいますが、今からやれることはたくさんあります。
何をすべきか、逆に何をすべきではないのか、を本を読んで一度考えてみるといいと思います。
今回は、「未来の年表2」を紹介しましたが、「未来の年表」もあり、そちらには何年に何が起こるのかが詳しく書かれています。
参考になる情報だと思いますので、読まれる際はセットで読んでみてください。
本日紹介した書籍情報
【書籍名】「未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること」
【著者名】「河合 雅司」
【出版社】「講談社」
【出版日】「2018/5/16」
【頁数】 「244ページ」