こんにちは、朝比奈です。
本日は、「働く大人のための「学び」の教科書」を紹介します。
この本を読むことで大人にとって学ぶとは何か、なぜ必要なのか、そして、それをどのように行っていけばいいのかがわかります。
実際に読んだ中で特に、気になったところを5個選んでみましたのでぜひ、参考にしてください。
アマゾンの内容紹介から一部引用
「本書は、東京大学大学総合教育研究センターで、「大人の学びを科学する」をテーマに、学びと自己成長の関係を研究し続けている著者が、「学ぶ、成長する、変わる」のサイクルをまわせば、人生は楽しいという主張のもと、今の仕事を介して、読書やワークショップなどの勉強会やセミナーに参加して、あるいは大学院などの教育機関で、どうすれば最も効果的に、かつ継続して学べるか、変わり続けることができるかを、図やイラストを使って解説。」
下山で遭難する人たちの共通点
「これからの時代を生き抜く人は、新たな環境変化に対して「好奇心」や「興味」を失うことなく、自分を常にモニタリングし、自ら立て直していくことが求められます。」P29
ものすごいスピードで世の中は変化しています。そして、今後はさらに早くなり、大きく変化していくでしょう。
そんな時代を僕らは生きていくわけですから5年後・10年後の未来なんて誰にもわかりません。
でも、一つだけわかることがあります。
それは、同じ仕事をずっと続けることにはならないってことです。
何か一つのことを究めるのって素敵なことだと思いますし、憧れます。でも、現代には合っていないんですよね。
だって、こんなに世の中が変化しているのにずっと同じことをしていいなんてことはありえません。
例外中の例外として、一部そういった人はいるかもしれませんが、そこを目指すのはとても過酷で大変です。
しかも、生き残れる可能性は限りなく低いです。
今を生きる僕らが求められているのは何か一つを究めることではなく、学び続け、変化し続けることでしょうね。
原理原則②振り返りの原理
「振り返りの時間とは「個人が行う作戦会議」のようなものなのかもしれません。一般に「作戦会議」というと、チームや集団が目標達成のために行う会議のことをさします。しかし不確実な時代にあっては、個人が自分の脳内で、自分をコントロールし、正しく自らのキャリアを歩むために「作戦会議」をする必要があるのではないでしょうか。」P71
多くの人は日々、目の前の仕事に追われ、対処することで精一杯だと思います。だから、自分を俯瞰的に見ることができていません。
でも、それは不確実な現代においては危険です。
なぜなら、自分の未来のことを考えていないからです。
昭和の頃のサラリーマンであれば、とにかく会社に尽くせばOKでした。でも、今の時代、5年後に会社があるかなんて誰にもわかりません。
仮に、会社があったとして自分が雇用されているかどうかなんてわかりません。
そんな時代を僕らは生きているわけですから定期的に立ち止まって、過去を振り返り、未来を構想する時間が必要です。
結局、自分のことを本気で考えてくれるのは自分しかいません。
国や企業に期待できない時代だからこそ、定期的に構想する時間を作らないとダメだと思いますね。
行動②本を1トン読む
「大人の学びにとって、最も重要な要素のひとつが「本を読むこと」であることは、言うまでもありません。どんな分野でもけっこうなのですが、本を読み、知識をアップデートしておくことは、不確実性の高い時代にあって最も重要です。」P98
本を読むメリットして、他者の経験や思考を代理学習することができると本の中で紹介されているのですが、まさしくその通りです。
本を読めば、他社の経験や思考を効率よく学ぶことができます。しかも、1500円程度でできるわけです。
社会人になると多くの人が読書はもちろんですが、勉強をしなくなります。だから、読書をするだけでも差をつけることができます。
不確実性の高い現代において、知識をアップデートし続けないといけないわけですから積極的に本は読むべきだと思いますね。
行動④越境する
「最大の理由は、自分の慣れ親しんだ場所しか知らず、他をまったく見ない状況というのは、自ら学び直す必要性を感じたり、振り返りの機会が大きく疎外される傾向があります。」P125
長時間労働が原因ではあるんですが、日本人の多くが家庭と会社の往復しかしていません。
だから、外の世界を知る機会がなく、危機感がないんですよね。
でも、しょうがないと思います。
だって、周りの人間が何もしていなかったら安心してしまうのは普通ですからね。
ただ、これからは生涯現役で働くことが求められる時代です。
そんな時代を迎えているわけですから居心地のいい場所、相手とばかりいるのではなく、いつもとは違う場所や人と出会って発見や気づきを得るべきです。
これは仕事に限った話ではなく、プライベートでも言えます。家庭や会社だけの生活だと年々、孤立してしまいがちです。
でも、家庭や会社以外のコミュニティがあれば、孤立化をさけることもできますし、物事を柔軟に考えることだってできるようになります。
せっかく簡単に人と繋がれる時代になっているのですから積極的に利用して、越境していくべきだと思いますね。
行動⑦教えてみる
「まず第一に「教える」ためには、ある程度は「学ばない」といけない。どんなに教え手が、学び手とともに知識をつくり出すとしても、教え手はある程度、場を維持する責任があります。そのためには、あなた自身が「学び続けること」が求められます。」P155
教えることによって得られるメリットはたくさんありますが、一番のメリットは自分が一番勉強になるってことなんですよね。
教えるためには相手に理解してもらわないといけないので当然、たくさんのことを学びます。そして、それを相手に伝えます。
それをすることで自分の記憶にも定着しやすくなりますし、教えていく中で新たな発見があったりもします。
教えられる側もいいですが、一番いいのは教える側です。
今ならアウトップとする場はたくさんあるわけですから積極的に使って、教えるということを始めてみるといいと思いますね。
感想
なぜ、学ばないといけないのか?については多くの方がもう知っていると思います。
でも、どう学んでいいのかは知らないと思います。だって、誰も教えてくれませんからね。
仕事人生が長期化する時代では学ぶ続けること、そして、変化し続けることが大事になります。
人によっては「大変な時代になってしまった」と思うでしょう。でも、見方を変えれば、こんなにチャンスの多い時代もありません。
いままでは、能力が高くてもチャンスに恵まれなかった人はたくさんいたはずです。でも、今なら活躍の場はいくらでもあります。
そう考えると、良い時代になったと思いますよね。
人生100年時代を豊かに生きるためにも学び続けて、変化し続けることを忘れてはいけないなと改めて思いました。
本日紹介した書籍情報
【書籍名】「働く大人のための「学び」の教科書」
【著者名】「中原 淳」
【出版社】「かんき出版」
【出版日】「2018/1/17」
【頁数】 「256ページ」