こんにちは、朝比奈です。
今回は、「不変のマーケティング」を書評したいと思います。
マーケティングの仕事をしている人なら間違いなく一度は読んだことがあるであろう本なので、ブログ読者の方の中にも読んだことがある方は多いのではないかと思います。
でも、読んだことがないって方もいるのではないかと思ったので今回、紹介させていただきます。
ぜひ、参考にしてください。
アマゾンの内容紹介から一部引用
「時が経てば経つほど、効果を発揮するノウハウの塊。記憶喪失になっても覚えていたいマーケティングの原則。これらがドンと詰まった1冊です。」
誰にもマネされないノウハウとは?
「そもそも、私の連載記事や教材、書籍を読んでいる方。それから私の講演を聞いている人は、合計何万人にもなるわけ。しかし、そのほとんどが、「あぁ、そうなの」という段階で終わっている。」P45
本の中でやるかどうかで差がつく。そして、そこで頭が使えるかどうかで差が出ると書かれているんですが、本当そうですよね。
今だとググればなんでも出てくる時代ですが、そもそも、ほとんどの人がググらないし仮にググったとしてもやろうとしないし、やっても続かない。
だから、有益なノウハウを提供しても別に心配する必要はないんですよね。
僕も実際にノウハウを色んなところで教えてたり話したりしていますが、それによって何か影響を受けたってということは一度もありません。
どの分野においても言えることですが、まずはやってみる。そして、それをやり続ける。
これだけで勝てるんだよな、って改めて思いました。
メリット・デメリットを思い切り見せてやれ
「人間は「新たなメリットを得る」ために行動するよりも、「現在あるデメリットを回避する」ために行動する動機のほうが強い。」P51
ブログとかYoutubeでも人気のあるコンテンツって、デメリットを回避する内容のものだったりするんですよね。
理由としては、本で書かれているようにメリットを得るよりデメリットを回避したいという気持ちの方が強いんでしょうね。
以前、よく読まれているデメリットを回避するコンテンツを分析したことがあるのですが、やはり、通常のコンテンツよりよく見られていました。
それだけ人はデメリットを回避したいんでしょうね。
だから、何か訴求するときはメリット押しではなく、デメリットを回避するために必要であることを伝えるようにするといいです。
これはオフラインでもオンラインでも一緒です。
以前、訪問販売の営業していたんですが、その時も「得しますよ」より「損してるのご存知ですか?」っていうセールストークの方が反応が良かったのをよく覚えています。
なので、何か商品をセールスする時はデメリットを回避したいという消費者心理を汲んであげることを意識するとより売れるので意識してみてください。
「されたらいいな」を、やる
「顧客満足の基本は、自分がお客だったら、何をされればうれしいか。これをリストアップする。するとほとんどの場合、20も挙げれば、アイデアがなくなっちゃうだろう。そして、アイデアに対して、実行する優先順位を振っていく。これだけで圧倒的な差をライバルとつけられる。」P59
自分が消費者だったら何を望むだろうか?という視点で考えるのはビジネスをする上ですごく大事です。
でも、意外と出来ていない人が多い。
だから、ちょっと意識するだけでライバルに勝てます。
どのビジネスも結局は消費者に選ばれるかどうかなので消費者に選ばれ続けるために自分が消費者だったらどうしてほしいか?を僕らは考えないといけませんね。
ダイレクト・マーケティングのタイミングのドアが開くとき
「タイミングのドアが開く瞬間というのは、ほんの一瞬。そのドアが開いた瞬間に、ワーッと行動しなけりゃいけない。このタイミングというのは、非常に重要。適切なメッセージを伝えたときに、まったく抵抗なく反応は起こる。このタイミングをはずすと、急激な反応率の低下につながる。」P75,76
新元号が発表された日にゴールデンボンバーが新曲「令和」を発表していたんですが、それを見た時に上手いなと思いました。
だって、あのタイミングで発表したら絶対マスコミやSNSで話題になりますからね。
現に、新曲「令和」はネットやテレビに話題になっていて、Youtubeに投稿された動画はすでに300万再生を超えています。
著者が言っているドアが開いた瞬間にワーッと行動しなければいけないっていうのはああいうタイミングのことを言っているんだろうなと思いました。
人の関心が一点に集中するときは反応を得るチャンスなので新元号関連はもう遅いですが、また違う何か人の関心が集まる機会があればぜひ、試してみてください。
ノウハウを売る、という発想
「あなたが知らないだけで、社内には、埋もれている現金資産がたくさんある。社内で広告に使っている”反応率の高いイラスト”をイラスト集にして提供すれば、それもノウハウ。自社で提供しているニュースレターのひな型をデータで提供すれば、それもノウハウ。」P165
ノウハウを売るって発想を持っている人って少ないですよね。
おそらくですが、日本は無形のものに対して、価値を感じない、感じにくいところがあるのでノウハウを売るって発想にならないのかなと思います。
でもよーく考えたらわかることですが、情報っていつの時代もすごく大事なんですけどね。
だから、あなたが気づいていないだけであなたが持っているノウハウを知りたがっている人ってたくさんいるんですよ。
特に職人とか研究家みたいなひとつのことを突き詰めてやっている人のノウハウはすごく需要があるので、売ることも簡単にできます。
売るか売らないかは別にして、ノウハウは売れるんだということをもっと多くの人が知るべきだと思いますね。
感想
良書と呼ばれる本は読むたびに気づきがある本のことだと思うのですが、その気づき、ヒントをもらえるマーケティング本って真っ先に浮かんでくるのがこの「不変のマーケティング」なのかなと思います。
もちろん、マーケティング本で素晴らしい本は他にもたくさんありますが、マーケターと呼ばれる職業の人達に「おすすめのマーケティング本はなんですか?」と聞いたら高い確率で名前が上がる本なのでないかと思います。
僕は読まなくなった本は場所をとってしまうので捨てたり人にあげたりするのですが、この本に関しては捨てる気になれません。
なぜなら、今後も間違いなく読み直すことがあるからです。
神田さんの本はたくさんありますが、この本を超える本はまだ出ていないと思うので神田さんの本をまだ読んだことがないって方はこの本から読んでみるといいのではないでしょうか。
本日紹介した書籍情報
【書籍名】「不変のマーケティング」
【著者名】「神田昌典」
【出版社】「フォレスト出版」
【出版日】「2014/2/8」
【頁数】 「293ページ」