こんにちは、朝比奈です。
今回は、橘玲さんの「人生は攻略できる」を書評したいと思います。
橘玲さんといえば、「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」が有名だと思いますが、今回紹介する「人生は攻略できる」は橘さんをよく知らない方が最初に読む本として、最適かなと思いました。
今、20代30代の方は読むべき本だと思いますので紹介したいと思います。
アマゾンの内容紹介から一部引用
「ベストセラー&新書大賞受賞『言ってはいけない』の著者がはじめて若者向けに書いた新時代の人生戦略。「人生は攻略できる」とまで言い切る、誰でもできるお金も仕事も幸せもすべてを両立する新時代の生き方とは。」
可能性は無限大だが、年をとると減っていく
「「可能性は無限大で、何歳になっても新しいことにチャレンジできる!」というひとがいるけど、僕はそれをほんとうかなと思う。」P38
僕も以前、ツイッターで何歳になっても新しいことにチャレンジできるって嘘だよねって書いたことがあります。
確かに、いくつになってもチャレンジはできます。それは嘘じゃあありません。
でも、多くの人が一定の年齢になれば、守るモノができて、チャレンジできなくなります。
それ以外にも体力や気力が衰えて、チャレンジしようとすら思わなくなります。
だから、若い人はいくつになってもチャレンジできるなんて思わないで、若いうちにどんどんチャレンジしてほしいなと思うんですよね。
特に、社会人になってからはあっという間に時間が過ぎていくので、独身のうちにやりたいことがあるならチャレンジしといてください。
じゃないと後悔しますよ。
「圧倒的な努力」ができるのは好きなことだけ
「たまたま入った会社で、「とりあえず何年か営業をやってみなさい」といわれたら、「自分らしくないことはできません」といってさっさと辞めよう。トライ&エラーできる期間はかぎられているのだから。」P81
昔は社内評価が絶対の時代だったのでとにかく会社に言われたことを忠実にこなせば、良かったんですよ。
でも今は変わってきていて、市場の評価が求められる時代なので会社からどう見られるかよりも自分の市場評価を高めるためにはどういう働き方をすべきか、を考えるべきです。
あとは、長いこと働くことになるわけですからやっていて、苦痛じゃない仕事を選ぶと幸福度が高い働き方ができるのかなと思います。
会社は社員が幸福になるための道具
「たまたま入った会社に、自分にばっちり合った仕事があるなんて、宝くじに当たるのと同じような確率だ。「ここでは自分らしいことができない」と思ったら、さっさと次に移った方がいい。」P87
昔なら理解されなかったかもしれませんが、今ならおかしなことではないので移れるうちに他に移ったほうがいいと思いますね。
どっちにしろ一定の年齢に達してしまうと転職はできなくなるので、できるうちに色々な企業に行ってみるというのはアリなのではないかと思います。
もちろん、移ったから状況が良くなるとは限らないのでその辺は運の要素もありますが、同じ会社をずっと勤め上げる時代ではないので「ここでは無理だ!」と思うなら迷わず移動しましょう。
ちなみに最近では、待遇がいいベンチャーも増えているのでそういったところも選択肢に入れてみるといいのではないでしょうか。
周りの起業家に聞いてもだいぶ環境が良くなっているなと思うので選択肢として、入れてみるといいのかなと思います。
会社はプロのスポーツチーム
「ネットフリックスでは、必要な人材を年数数千万円とか、あるいは1億円以上でヘッドハンティングしているのだ。」
「でもほんとうに驚くのは、優秀な人材を採用するために、これまで会社に貢献してきたそこそこ優秀な社員(でも期待には満たない)には解雇手当をはずんで辞めてもらうという方針だ。」P191
現代は、これだけビジネス環境の変化が激しいわけですから当たり前と言ってしまえば当たり前の話なんですが、これぐらいドライにやれないと急成長企業は作れないんでしょうね。
日本だとネットフリックスのようなやり方は許されないし、支持されないのでこのような形での企業運営をしているところはほとんどないと思いますし、これからもでてこないだろうなと思います。
多少は変わってくると思いますが。
あと、これは著者も本の中で言っていますが、ネットフリックスみたいな企業を相手に日本の企業が戦えるかと言われれば、難しいですよね。
勝てなくても共存できるのなら問題はないのですが、最近はGAFAを中心に巨大プラットフォーム企業がいろんな業界に入ってくる傾向があるので、日本の企業もどこかの段階でやり方を変えないと市場を奪われてしまうだろうなと思いました。
ユーチューバ―とプラットフォーマー
「GAFAがプラットフォームを独占するのは大手企業には大参事かもしれないけど、オリジナルのコンテンツ(作品や商品)で勝負しようとするクリエイターにとっては、こんなに素晴らしい時代はない。」P204
これは本当そうだなと思います。
GAFAを相手にビジネスをする場合、超大変だと思います。なので、大手企業の役員陣は先行きが不安だと思っているのではないでしょうか。
現に中小企業の経営者からは、先行きが不安だって話をよく聞きますしね。
でも、GAFAに乗っかってビジネスをする側で考えれば、こんなにビジネスがしやすい素晴らしい時代はありません。
現に僕はGAFAに乗っかるような形でビジネスをしていますが、本当に時代に恵まれているなと感じます。
今後の企業経営で大事になってくるのは、組織のスリム化とGAFAやAI、ロボットにうまく乗っかれるかです。
そこを意識しないと生き残ることはできないでしょうね。
ブルーオーシャン戦略とニッチ戦略
「これから重要になるのは、ひとつのところにとどまらずにフットワークを軽くすることだ。」P207
時代的にどこかに留まって、そこで何かを突き詰めてやっていく時代ではないんでしょうね。
これだけビジネス環境の変化が激しいと、何が正解で何が間違っているかがわからないので、フットワークを軽くして、良さそうだなと思ったら行ってみて、やばそうだなと思ったら離れる。
そんな感じの働き方が求められているのだと思います。
そう考えると、これからの起業家・経営者は人を雇うことはなるべくしないでやらないとダメですね。
昭和的な人を発想でガンガン人雇って、綺麗なデカいオフィスを都内の一等地で借りて、みたいな経営をしていたらきついだろうなと思います。
人間関係を選択する
「人間関係を選択できるというのは、働き方としてものすごく魅力的なので、アメリカではフリーエージェントがすでに労働人口の半分ちかくになり、いずれは組織に所属する人数を逆転するといわれている。」P236
日本は動きが遅いので時間がかかると思いますが、日本もフリーエージェントが結構な割合になるでしょうね。
最近も個人で活動している人が増えたなと思いますが、今後、副業が当たり前の時代になれば、優秀な人は自分でビジネスを始めるようになるでしょう。
特に、若者は年金が70歳とか75歳になるなんて言われている国わけですから働き方に関する考え方も前の世代とはだいぶ違ってくるはずです。
むしろ一緒ならおかしい。
それ以外にも今後、訪れるであろう日本経済の危機で企業がスリム化をしていくことは間違いないでしょうしね。
そう考えると企業勤めの人のほうが少数派の時代が来るかもしれませんね。
感想
ビジネス環境の急激な変化に伴って、働き方や生き方に対する考え方も物凄いスピードで変わってきているな、とよく思います。
昔はとにもかくにも親とか学校の先生の言うことを聞いていればOKでしたが、今だと親や学校の先生が言うことは時代錯誤だったりします。
だから、今の若者は周りの意見とか気にせずに自分の思うようにやりたいようにやってほしいなと思いますし、機会があれば、どんどん日本から出て勝負してほしいなと思います。
あと、「人生は攻略できる」を読んでいて思ったのは今の30代、20代は働き方を考えないと間違いなくつまらない人生になってしまうだろうなと思いました。
少し上の世代みたいにとにかくがむしゃらに働けば、全てがうまくいく時代ではないですからね。
最後は国や企業が守ってくれると思っている人がいますが、右肩下がりの日本経済でそんなことはありえません。
自分の身は自分で守るようにしていきましょう。
本日紹介した書籍情報
【書籍名】「人生は攻略できる」
【著者名】「橘 玲」
【出版社】「ポプラ社」
【出版日】「2019/3/7」
【頁数】 「271ページ」